アルミダクトで自作したブレーキディスク冷却用のエアインテークを交換した
ハーレーが新車から2年経過した時の24ヶ月点検で、リアのブレーキディスクプレートに歪みがあると指摘されました。
これがその時外したディスクプレートです。
横からアップで見ると2年間の走行でこれだけすり減っていたんですね。
新しいディスクと重ねてみると場所によってこれだけ隙間が出来ていました。
新しいブレーキディスクプレートを取り付けた所です。
まったくの未走行なのでディスクに筋が付いていませんね。
ディーラーやバイクショップで見るバイクのブレーキディスクには少なからずパッドと擦れた跡が見えますが、新車であっても工場から出荷され運ばれてくるだけでも跡が残るんですね。
私のハーレーのリアブレーキのディスクプレートに歪みが生じた原因について、ディーラーのメカニックからは「このハーレーFLSTCヘリテイジやウルトラのようにリアに大きなサイドバッグがあるバイクだとブレーキに風が十分当たらず冷却が不完全になってしまうため歪みが生じることがあります」と説明されました。
それなら強制的にリアブレーキに風を送って冷やしてやればいいと思いましたがそんなパーツは販売されていません。
無ければ自作すればいいとパーツを揃えました。
アルミダクトとステンレス製のロート、茶こし網、コードクランプです。
ロートの穴を広げ茶こし網のサイズを加工してゴミの侵入を防ぐネットにしました。
これをバイクに取り付けました。
前方から風を送りリアブレーキのディスクプレートに風が当たるようにしました。
さて自作のエアインテークは出来ましたがはたしてこれで効果があるのでしょうか。
検証してみることにしました。
デジタル式の温度計の外部センサー部のコードを延長します。
これで先端部の温度をリアルタイムで表示できます。
走りながら温度を測定する為にセンサー部をブレーキパッドのホルダー部に取り付けました。
本来ならディスクプレートの温度を測定したいのですが回転するプレートには無理なのでここに設置しました。
ここでもエアインテークの有無によるブレーキ周りの温度の違いがわかると考えました。
温度計の表示部は走りながら確認出来る場所に設置しました。
テストしたのは2月でこの時の外気温は6.4度でした。
高速道路を走って計測します。
まずはエアインテークの吸気口(ロートの口)をテープで覆って風を送らない状態で測定します。
写真は高速道路を90km/hで走行している時のリアブレーキパッドのホルダーの温度は38.2度でした。
高速道路だとブレーキを掛ける事も少なく風もかなり当たるので温度上昇はゆるやかなようです。
サービスエリアに止まって、次にエアインテークの開放した状態にして測定します。
温度は28.7度で10度近く温度が下がっています。
この結果には正直驚きました。
高速道路を降りて今度は一般道での温度をチェックします。
下道だとブレーキを使う事も多く当たる風も少なくなるので、エアインテークを閉じた状態だとブレーキ周りの温度は53度まで上昇していました。
同じくエアインテークを開けた時には40.5度と12.5度も下がっています。
アルミダクトと身近なモノを使って作ったこんなエアインテークでも絶大な効果があるとわかりました。
そんなエアインテークですが取り付けてから12年が経過してだいぶくたびれてきました。
途中で一度外してパイプのへこみを直したりしましたがアルミダクト自体の劣化は避けれませんでした。
新しいアルミダクトを買ってきて交換することにしました。
下が新しいダクトですが口径は38mmと大きくなりましたが、以前のものは内側に紙が貼ってあり蛇腹の隙間が狭かったのですが今回はアルミのみで蛇腹が凸凹しています。
この凹凸が風の通りにどう影響するか気になるところです。
今回の取り付け方です。
今までより風の導入部を少し後ろにしましたがこの位置でもリアのサドルバッグは邪魔にならないと思います。
またディスクプレートに風が確実に当たるように曲げた部分の固定方法も改良しました。
ところでこのアルミダクトですがハーレー以外にも私のクルマで役立っていました。
40年近く前に乗っていたフォルクスワーゲン・ビートルですがリアにエンジンルームがあります。
空冷のビートルは冬に車内を温めるのはエアコンではなくリアエンジンの熱をダクトで車内に引き込んでいました。
下の写真の左右に見えるグレーの太いパイプがそれです。
でも所詮紙製なので破れてしまうことがよくありました。
そこでこの部分を自分でアルミダクトで作り直していました。
40年前からアルミダクトにお世話になっていたんですね。
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