富良野、美瑛の素晴らしい景色をまぶたに焼き付けて、私と妻の北海道タンデムツーリングもそろそろ終わりが近づいてきました。

これから旭川を通って、旭川鷹栖ICから道央自動車道に乗って一気に163.6キロを走って小樽ICまで行ってそこから新潟行き19時30分出航のフェリーに乗ります。
美瑛から旭川、高速入り口までの間は市街地走行となります。
今までずっと信号もガードレールさえもない道をいっぱい走ってきたので、昨日の帯広といい今日の旭川といい、信号があってゴー&ストップを繰り返すという都市部走行はどうも勝手が違って変な感じです。
人間ってちょっとの間で感覚が変わっちゃうんですね。
途中でJR旭川駅が見えてきました。

旭川市からの国道237号線は、富良野線の線路に沿ってまっすぐです。
その後で道の駅「あさひかわ」で休憩してスタンプをゲット。

これが北海道での最後の道の駅スタンプになりました。
結局、今回の北海道ツーリングではいったいいくつの道の駅スタンプを集めたのでしょう。
帰ってきてからまだ整理をしていないので判りませんが、今度チェックしてみましょう。
2時半過ぎ、旭川鷹栖ICからの道央自動車道に乗りました。
走行時間は2時間弱なので小樽には5時前には着く予定ですから、かなり余裕があります。
そういえば北海道ツーリングで、これが初めての高速道路走行になります。
北海道は一般道でも速度制限が法定速度の60km/hのところが多いので、なんとなくスピードが出ていましたけど考えてみれば高速のように100km/hで走ったのはこれが初めてですね。
インターで乗ってからすぐにトンネルが三つほど続きました。
3時過ぎ、途中の砂川SAで休憩します。

ここで休憩しながら、妻と今回の北海道ツーリングで「やり残した事」、集めてきた「ホクレンフラッグ」についてもう一度考えてみました。
今年のホクレンフラッグは去年より遅い7月の6日からスタートしました(去年は7月1日から)。
私は、北海道上陸後二日目に当たるその日に最北端の稚内SSで給油して一本目の「道北・青フラッグ」をゲット。
翌日に二本目「道東の緑フラッグ」、そして三日目の昨日「道央の赤フラッグ」と手に入れてきました。
残りは道南の黄色いフラッグですが、道央自動車道に乗って小樽まで行ってしまうと途中では手に入れる事が出来ません。
今回は、初めての北海道ツーリングという事で出来れば「フラッグ四色のコンプリート」を目指したいなと思っていました。
小樽で高速を降りてからホクレンに行ってフラッグを手にする事も考えました。

そこから一番近いフラッグを販売しているホクレンSSは余市にあるのですが、小樽ICから往復で約46キロ、下道の市街地を通るしかないので1時間から1時間半掛かります。
小樽に着いてから少し買い物もしたいので、これだけの時間を掛けるのはもったいないです。
残念だけど仕方ないかと半分諦めかけていたのですが、ハーレーのガソリン残量をチェックしてみるとこのまま小樽ICまで行くのはギリギリ持つかどうかという状態でした。
そうなるとどこかでガソリン補給しなければなりません。
妻は「ここまで集めたのなら、最後の一個も手に入れたいんでしょ。
いいよ、そっちに廻っても。。」とのありがたいお言葉をいただきました。
道央自動車道のSAにスタンドがあるかどうわかりませんが、もし高速上に無くて降りて一般道のスタンドに行くのなら、途中のホクレンに廻って給油してついでにフラッグも手に入れられないでしょうか。
スマートフォンのネット情報とナビを駆使して(それほどでもないか)調べた結果、道央道の江別東ICで降りて、石狩市八幡にあるホクレン八幡SSで給油してから小樽へ向かえば、それほどの遠回りにならずに済みそうでした。
希望が見えてきました。
そうと決まれば「3日間でのホクレン・フラッグ・コンプリート」を目指しましょう。
ちょっとうれしくなって改めてここのサービスエリアを見てみると「日本最北端のサービスエリア」という看板がありました。
なるほど、ここにも「日本最北端」があるんですね。

そんな事を思っていると、クルマから降りてきた三十代の男性に声を掛けられました。「内地の方からいらした方ですか?」
ハーレーのカウルの「北海道ツーリング中」のステッカーを見ての事でしょうけど、「内地」という言い方をするんだと妙に納得しました。
レストランの「エゾシカ坦々麺」というのが気になります。

この方もこれから小樽フェリーにむかうのでしょうか。

北海道では至るところに牧場があり、ウシがいっぱいいます。
この牛たちもどこかに売られていくのでしょうか。


江別東ICで降りてからは、ナビの誘導どおりに走ってホクレン八幡SSに向かいます。


こういう知らない土地で、時間の制約がある時にはナビの威力は絶大ですね。

そして無事にホクレン八幡SSに到着しました。
ガソリンを給油し、とうとう「黄色いフラッグ」も二本ゲットしてコンプリート完了です!

せっかく全色揃ったホクレンフラッグですが、あとは市街地走行がメインなので、ここからフラッグを差して走ってもあまり楽しそうではないです¥ね。
でも、「北海道をグルっと廻ったんだ!」という一つの証、自己満足にはなりました。
小樽フェリー港へのルートをスタンドの方に聞くと、ここから再び道央道に戻って高速で行っても、このまま石狩湾沿いに下道を走っても大して変わらないというので、下道で行くことに決めました。
ちょうど三日前の早朝の時には、これから始まる北海道ツーリングに期待に胸をふくらませて走った同じ道を、今は逆の方向に辿っていきます。

あの時は朝もまだ早かったのですが、さすがに日曜日の夕方ともなると銭函から小樽に掛けても混雑しています。
北海道に限ったことではないですが、走っていると運転マナーがよろしくないドライバーが気になります。
停止線より前に停まったり、信号が変わる前の見込み発車、それにウインカーを付けない右左折やいきなり直前割り込んでくるクルマが目立ちました。
もちろん大多数の方の運転はそんな事はなくいたって交通マナーを守っているのですが、一部のそんな運転にヒヤッツとさせられた事がありました。

小樽市街には5時半に着きました。
高速で小樽ICまで直接来るよりは30分以上ロスタイムでしたが、それでもフェリーの出航までまだ2時間あります。
ここでフェリーの中で食べる食材の買出しです。
フェリーの食事も悪くは無いのですが、行きと同じではメニューにも飽きてしまいます。
それにせっかく小樽にいるので、今日の夕食はここいら周辺のお店でお寿司を買って持ち込もうと決めていました。
明日の朝食も船内食ではなく、パンがいいかなと思いこれも出来立てのパンをいくつか買い込んできました。
買い物を済ませてフェリー乗り場に向かうと、行きの新潟港の時と違ってたくさんのクルマが待っていました。
フェリーに乗り込む場所も、行きに降りてきた場所とは違っていて、海よりの方になりました。
先に妻を降ろし、私は係りの人の誘導に従ってバイクの列に並びます。
今回は縦二列ですでに十台以上のバイクが並んでいました。

カウリングにはびっしりと、北海道を走ってきた証の虫の跡です。

都内ナンバーのハーレーの方が居たので話しをしながら待っていました。
今回もフェリーへの乗船はクルマよりバイクの方が先でした。
乗船票のバーコードチェックも、スロープでの乗船も二回目なので慣れたものです。
船内に入って右舷の船体横に停めるように指示されました。

(本日の走行距離:402km、今回のツーリングで最長です)
すでに着替え等は送ってしまって身軽になっていますので、ツアーパックにしまっているシートバッグの荷物やメットの他にサンダルだけ持って客室に向かいます。

二階の車両甲板から一つ上がって三階の受け付けでチェックを受けると、歩いて乗船した妻はすでに客室に入っているようでした。
5階の客室に行くと妻が暑そうな顔をしてドアを開けてくれました。
小樽港に係留されていて締め切った客室の中は、窓が開けられないため空調を最大に効かしてもしばらくはムッとして暑いままでした。
隣の部屋のおじさんも扉を開け放しながら、「暑い、暑い」と言っていましたね。
帰りは行きの「ゆうかり」の姉妹船になる「らいらっく」です。
行きは専用個室付きの「デラックスルームA」でしたが、帰りはテラス無しの「デラックスルームB」です。
テラスの有無と部屋の大きさが少し違うだけで二人分で4千円違ってきます。
これでもバストイレ付きの二名個室なので十分くつろぐ事が出来ます。
大部屋にいると早朝小樽に着く便だと、下船直前にはトイレなどが混雑すると聞いていましたし、部屋でゆっくり食事が出来ないので、ちょっと贅沢して個室にしてしまいました。
(行きにも書きましたけど、このフェリー代は「私のお小遣い」から出しましたぁ!)
大浴場をのぞいてみましたが、乗船直後は混雑していました。
脱衣所のカゴも満杯でした。
皆さん、北海道を旅して来てまずはひとっ風呂浴びてサッパリしたいと考えるのは同じなんですね。
私もそんなうちの一人ですからざぶんとお風呂に入ってきました。
出航前ですから岸壁側の男風呂はブラインドが降りていて海が見えませんが、それでも大きなお風呂に浸かれるのは気持ちがいいですね。
売店でサッポロクラシックのビールを買いました。
いやぁ、お風呂上りに飲むビールは格別ですね。
そろそろ出航の時間です。
さようなら北海道!
楽しいツーリングを、雨にも降られずステキな景色を見せてくれてありがとう!
またいつかバイクで走ってみたいと思わせてくれてありがとう!
そしてもう一つ大切な事が。
今回の北海道ツーリングを薦めてくれた妻に感謝です。
6日間という長い間(まだ5日ですが)、ずっとタンデムシートに乗って一緒に旅をしてくれてありがとう。
「あせもが出来ちゃうよ」といいながらもずっと写真を撮ってくれてありがとう。
そんな気持ちを込めて、小樽埠頭から離れていきました。
部屋に戻って買ってきたお寿司で夕食です。
さすがにネタの鮮度が違いますね。
フェリーのレストランでも刺身や海鮮丼もありますが、全然違います。
やっぱり小樽の街で買ってきたのは正解でした。
夜8時少し前にビンゴ大会があるとの船内アナウンスが流れました。
行きのフェリーでは、私も妻も何ももらえなかったのでリベンジです。
今回の司会の方は軽妙な口調でノリのいい方でした。
一等、二等、と当選者が出て賞品が残りわずかになって、今回もダメかと諦めていたところなんと妻と二人同時に「ビンゴォ!!」
賞品の数より当選者の方が五人と多かったのですが、今回は特別(?)五人全員がもらえる事になりました。
いただいたのはコレ、新日本海フェリーの新造船「すずらん/すいせん」のクリアーファイルです。

船内の売店でも売っていない限定アイテムのようで、これが一番欲しかったのでとってもうれしかったですね。

今日も船の外は明かり一つ見えない真っ暗な海が広がっています。
それにも雲が垂れ込めているので星は見えないのが残念です。
5日間のツーリングでさすがに疲れましたので、船室のベッドで爆睡です。
行きより風がある分、少しだけ揺れがあったようですがそれも気にならないくらいに寝入ってしまいました。
明日はいよいよ本州に戻ります。
z
z
z
z
7月9日月曜日の朝です。
フェリーの部屋で目が覚めました。

デッキに出てみようかと思いましたが、出口の扉には「強風のため閉鎖致します」というプレートが掛けられて出られないようになっていました。


朝食も部屋の中で昨日買ってきたパンです。
そういえば行きのフェリーには設置されていた「製氷機」が、帰りのこの船にはありませんでした。
冷たい水の出る「給水機」と「給湯器」だけしかなかったです。

自動販売機のジュースも割高ではないのですが、飲みかけのドリンクを冷やすためにレストランのところにあった氷をもらってきて使いました。
8時過ぎになると風も収まってきたのか、デッキに出る事が出来るようになりました。
行きは18時間でしたが、帰りは海流の関係か20時間掛かります。
小樽を昨日の夜7時半に出航したこのフェリーは、今日の午後3時半に新潟に着きます。
まだ7時間もあります。
行きは珍しさもあってそれほど長くは感じませんでしたが、帰りはやる事もなく部屋で寝ているか、食べているか、デッキに出ているかしかなく、時間を持て余してしまいました。
こちらはレストランではなく、グリルです。

ここもまだやっていないようです。

レストランのメニューです。
営業している時間も、右側のプレートにあるように細切れですので注意が必要です。
お腹が空いたからといって、いつでも食べにいける訳ではないようです。

風が収まってきたようで、デッキに出てみました。

海の色も蒼というよりくすんでいます。

客室前の手すりにはタオルやブランケット(?)が掛けてありました。
乾かす場所がないので仕方ないんでしょうね。

そうなると、こんな衣装と帽子を被って写真でも撮ってしまいます。
妻にシャッターを押してもらいましたが、行きも帰りもここで撮影している人はあまり(ほとんど)見かけませんでしたね。

船首が見えるサロンからの眺めです。
ここにいるのも気持ち良さそうですね。

やることが無いので、またお風呂に行ってきました。
たまたま行った時には誰もいなくなって、一人で貸切状態でした。

フェリーで最後の食事となるお昼ご飯だけは、ここのレストランでいただきました。
妻はナスの煮物と鮭いくら丼、それにメロン。

私は味噌ラーメンとバラチラシです。
昨日の夜、小樽のおいしいお寿司を食べたのに、また海鮮系です。

島が見えてきました。

とってもいい天気です。
「船旅してる」って気分にしてくれます。

デッキの通路から見えた、ここはたぶん(トラックの)ドライバーズ専用浴室でしょう。

重油(?)の燃えるニオイにもなれました。

思わず、海って青いんだなぁとしみじみと感じさせてくれる色です。

今回の部屋にはデッキがなかったので、部屋の窓のところにGPSロガーを置いておきました。
やはりここだと衛星を捕捉出来なくなる時があったようで、軌跡が途切れていました。

新潟港が近づいてきました。
帰ってきちゃったんだなぁ。
海の色が外洋とはまるで違います。

定刻どおり3時半、新潟港に着岸です。
バイクを停めていた車両甲板の前輪の方がちょっと前下がりになっていたので、もう一人のハーレーの方と交互に引き回しを手伝いました。
この方は以前、新潟で仕事で来ていたのでその時の友人を廻ってくると言って先に走って行きました。

閉まっていたデッキが少しずつ開いていきます。



今回もクルマ、自転車、バイクの順番に下船です。

フェリーで降りてきたところで、先に下船して待っていた妻のところに合流です。
とうとう本州に帰ってきました。
同じようにフェリーからの下船をしましたが、5日前に小樽港に降り立った時とはまるで違う感想です。
「あぁ、帰ってきちゃったよ」という気持ちです。
いやぁ、それにしてもコッチ(本州)は暑いですね。
高速に乗るまでの新潟の市街地の暑いこと!

帰りは、新潟港から新潟亀田ICで日本海北陸道に乗り、あとは新潟中央JCTから北陸道、そして長岡JCTで関越道に乗って帰るだけです。

北海道だと牧場や畑が広がる風景も、ここ新潟だと田んぼが広がります。

帰りも高速のSAで休憩しながら帰ります。
でもフェリーの中で睡眠も十分取っていたので、眠くはなりません。
船で行くメリットはこんなところにもありますね。

本州でも、新潟の標高の高めのところは、27度弱とそれほど気温は高くないのですが、北海道より風が湿っています。

変わった雲ですね。


あの山のもっと向こうにわがやが。。。

新幹線で手ぶらでスキー、で有名なガーラ湯沢です。

関越トンネルに入ります。
全長11キロもあります。


途中のSAで夕食を食べて自宅に帰ってきたのが、夜の9時少し前でした。
こうして北海道6日間のツーリングは無事終了しました。
無事故、無違反、総走行距離約2050キロの旅でした。
天気は最高!とまでは言えませんが、それでも雨に降られる事なく、走りたかった要所要所のルートではそれなりの天気に恵まれてよかったです。
走り終えての感想は、
「いやぁ北海道は広い、走り応えがある、あのルートをまた走りたい」
と感じさせる何かが確かにありますね。
私のこの北海道ツーリング記事も、全9回とかなり長く引っ張ってしまいました。
最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。

※ 走行ルートを記録するなら「GPSロガー」がお勧めです。
※ バイクでの走行動画なら「GoPro HD HERO」がお勧めです
※ 友人通しやタンデムでの会話なら高音質の「SENAインカム」がお勧めです
ブログランキングに参加中です
気に入ったらポチお願いします

にほんブログ村

バイクランキング
ツイッター、やってます!
