スイス絶景旅行記

Vol.10 氷河特急編


5日目(2010年9月30日) 前編

今日は、観光列車での旅です。
氷河特急とベルニナ急行に乗ります。

今回の記事は氷河特急です。

この列車は、今年の夏に脱線事故があり、ご不幸にも日本人の観光客の方が事故に遭われた路線です。
私達がスイスツアーに参加するにあたって、家族の者から参加を見合わせるように言われた事もありました。
しかし、あれだけの事故を経験したあとだからこそ、より一層の安全管理の上で運行をされていると信じて参加しました。

ところでタイトルにも「氷河特急」と書きましたが、原語はグレッシャー・エクスプレス(Glacier Express)ですので、正確には「特急」ではなく「急行」が正しいのかもしれません。
ただ、全線で走行速度が30km/hと遅い事もあって「世界で一番遅い特急」という呼ばれるようになったので「急行」より「特急」の方がインパクトがあるのでこう呼ばれているのかもしれません。
スイス政府観光局の公式WEBサイトでも「グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)」と表記されています。
速度的には「特急あるいは急行」ではないですが、途中停車しない駅もあるのでそういう意味では、各駅停車の「普通列車」ではないと言えるかもしれません。

マッターホルンも見納めです。

氷河特急

朝食のあと、ツェルマット駅に集合します。

氷河特急

スーツケースは、ホテルの部屋の前に置いておけば、スタッフの方が駅まで電気自動車を手配して運んでくれます。

これが「氷河特急」です。

氷河特急

スイスの列車はどれも赤(と白)の車両が多いのですが、たしかにこれは緑の大地によく映えますね。

氷河特急

氷河特急

駅のホームで添乗員さんからチケットを受け取り、スーツケースを押して車両に運びます。

氷河特急

10時13分、ツェルマット駅を発車しました。

氷河特急

相変わらず、発車ベルもアナウンスもない静かな発車です。
氷河特急

この列車は、ツェルマットとサンモリッツ間を8時間掛けて、7つの谷、291の橋、91のトンネルを超えて行きます。
スイスツアーによっては、全区間を走るものもありますが、今回私達が参加したツアーでは、ツェルマットと途中のアンデルマットまでの3時間だけ乗っています。
8時間だとそれだけで1日分のツアーになりますね。

車内は、2等車でも上部までガラスになったパノラマ車両です。
これは山の上の方の景色まで楽しめるのでいいのですが、窓を開ける事が出来ません。
写真やビデオを撮るとどうしても窓ガラスの映り込みが生じてしまうのと、せっかくのカーブ区間で列車の前や後ろの方を映すことが出来ないのが残念です。
昔の車両は、1等車のみがパノラマ車両で、2等車は上部の窓が開いたので、カーブや有名な橋の近くにくると、1等車の乗客がわざわざ2等車に来て窓を開けて撮影する事もあったそうです。

この車両に限らず、スイスの観光列車、登山列車の座席は向かい合わせの4人掛けが多いです。
間にあるテーブルは二つ折りになっていて、食事の時などに広げて大きく使えるようになります。

氷河特急

また各席の肘掛け部分にはジャックがあり、備え付けのイヤフォンを差し込み、日本語を含む各国語(日本語は6チャンネルでした)でその地区や見える景色についての解説を聞く事ができます。
今どこにいるかは、車両端のドアの上の電工表示板の番号と、置いてある路線地図からわかります。

氷河特急

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背中合わせになった座席背もたれの間には網棚があって、ここにも荷物がおけるのが便利でした。

氷河特急


車窓からの景色は、今回曇り空だったせいもあり、今一つはっきりしませんでした。

氷河特急

見えるのは、山に囲まれた渓谷や、牧草地、そして山小屋や雪解け水をたたえた川の流れです。

氷河特急

氷河特急

氷河特急

スイスについたばかりで初めてこの景色をみると、たぶん感動すると思われましたが、今までずいぶんバスや登山列車に乗って同じような景色を何日も見ていると、どうも感動が薄いように思われて残念でした。
特にツェルマットを出てからアンデルマットまでの3分の1ほどのフィスプまでは、バスで通った道とほぼ並行しているので同じ景色が広がります。
それでも街や駅、深い渓谷など、見所はいっぱいありました。

氷河特急

列車は、ラクス駅を過ぎました。
脱線事故はこの先のフィーシュ付近、(ラクス駅とフィーシュ・フェーリエンドルフ駅の間)で起きたそうです。
ちょうど工事をやっていたこの辺りがそうなんでしょうか。

氷河特急

氷河特急

実際にその付近を通ってみて、一部の報道であったような「スピードの出し過ぎ」や「観光客が片側の窓に集中して写真を撮った」という事はありえないと思われました。

氷河特急は連結車両の中に食堂車もあり、そこで食事をする事ができます。
私達は、途中の駅で積み込んだランチボックスでお昼です。
サラミやワイン、チーズやクッキー、リンゴ等々が入ったものです。
また、各席に車両のスタッフが飲み物のオーダーを取りに来て、アルコールやソフトドリンクを持ってきてもらう事も出来ます。

氷河特急

妻は、ビュッフェ車両まで行ってチョコレートケーキを頼んできました。

氷河特急

ちゃんと席まで持って来てくれて、食べ終わってしばらく経った頃に別のスタッフが各席を回って、ドリンクやケーキの代金を徴収していました。

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急を紹介する雑誌や写真では、「ランドヴァッサー橋」という所を通っているものがよく使われています。
この場所は、アンデルマット駅からサンモリッツ駅までの間にあり、今回の私達の乗車区間ではないのです。
でも前にも書いたとおり、全区間で橋は291もあり、その多くが同じような石づくりの橋です。

氷河特急

窓が開かないし、外から撮影する事も出来ないので、紹介されているようなアングルでの写真は撮れませんが、雰囲気的にはこんな感じでしょうか。

氷河特急

氷河特急

もう一つ、氷河特急に乗ってみて、驚いた謎のような事がありました。
それは「氷河特急はGPSの電波が捕捉出来ない!」と言う事です!
今までのこのスイス旅行記ブログをご覧になった方ならおわかりでしょうけど、記事の中に毎回、通過したルートをGoogle Maps で掲載していました。
それはGPSロガーという、消しゴム大の小さな機器で電波を捕らえて記録していたのです。
今までは、成田エキスプレス、飛行機(スイス航空)、バス、登山列車、ゴンドラ、ロープウェイと様々な乗り物に乗ってきましたが、毎回問題なくルートを記録する事が出来ました。
しかし、今回氷河特急に乗って窓側の席で、GPSロガーを窓にぴったり沿っておいても全く電波を捕捉した状態(赤いランプの点滅)が始まりませんでした。
GPSロガーは2台持って行ったのですが、2台とも全く電波を捕捉出来ていませんでした。
壊れてしまった訳ではなく、氷河特急を降りて、バスやほかの列車に乗った時は問題なくGPSの電波を捕捉出来ていました。
日本に帰ってきてから調べてみると、他にも氷河特急でGPSロガーで電波が取得出来なかった方がいたようです。
昔聞いた話では、日本と違って地続きで他国と接しているヨーロッパの国では、軍事的な電波抑制の観点から自動車の窓に、鉛を含んだガラスを利用してため、電波を通さないのでカーナビが使えなかったという事があったそうです。
氷河特急の実際の走行状況(速度や高度など)を見てみたかったのですが、こういった訳でこの間だけマップデータがありません。

社内販売で、氷河特急オリジナルグッズも販売しています。
私達が欲しかったのはこれです。

氷河特急

登山列車特有の「急勾配の車内でもワインが飲める、傾いたワイングラス」です。

氷河特急

実際にはここまで傾ける必要はないようですが、シャレですね。

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

氷河特急

まもなく、私達が降りるアンデルマット駅が近づいてきました。
停車時間は3、4分なのでその間に全員とスーツケースをすべて降ろさなければなりません。

氷河特急

無事に全員降車出来ました。

氷河特急

氷河特急

ここからは、バスに乗って氷河特急を追い越して行きます。

氷河特急

この後は、ベルニナ急行に乗るのですが、それはまた次回の記事にします。

 
 ※ 海外でも国内でも、旅で回ったルートを地図上に残すならGPSロガーがオススメです