コードバンのミニチュア・ランドセル


 

ずっと前から作ってみたかったレザークラフト小物の「ミニ・ランドセル」

少し前に革ベスト型のキーケースを作ってみて、今までのように財布やスマホケース、パスケースなどの実用品ばかりでないモノの制作も面白いなと思ってきました。

ネットで「ミニチュア ランドセル」と検索してみると大きく二種類のサイトがヒットします。

一つは実際に6年間使われていたモノを卒業を期にミニチュア加工する業者さんのサイト。

もう一つは個人の方が手作りしたミニチュアです。

業者の方の方は当然仕事としてやられている訳ですからホンモノと同じように出来ています。

個人の方の方はどれもシンプルに簡略化してありました。

私が作るランドセルもどうせならホンモノのようにリアルに作ろうと考えて、革の選定からこだわりました。

最近の実際のランドセルは加工のしやすさや軽量化のために合成皮革を使っているものが多く、高級品の方は牛革が使われています。

でももっと高級品のものは「コードバン」を背革に使用したりします。

コードバンとは馬のお尻のところからわずか取れない高級革です。

目が詰まっていて独特の高級感ある光沢が特徴です。

今回作るミニチュアでは、その高級コードバンですべての革パーツに使ってしまおうと思いました。

ただし背当てなどの白い革を使う部分だけは牛革にしました。

それでも革パーツの総数21点のウチ、19点がコードバン仕様です。

ネットで作り方を掲載しているサイトもいくつかありましたが、もう少しこだわってみたかったので参考にはしませんでした。

まずは出来上がった完成品です。


 


 

どうでしょうか。

結構リアルにできていると自画自賛です。

 

今回は制作にあたってイメージ図が描かずに、まずは厚紙でサンプルを作ってみました。


 

左からバージョン1,2,3です。

少しずつイメージを固め、細部を仕上げていきました。

大きさは最初は小さかったのですが、どうせなら子供ケータイが中に入れられてホンモノのランドセルにぶら下げられたらオモシロイかなと考えて、高さは10cmほどにしました。

厚紙とはいえ、使う金具などを付けてみて全体のバランスがおかしくないかチェックをします。

黒のコードバンが映える用に、金具はすべてシルバー色のものではなく金色メッキのものを使用しています。


 

ある程度固まってきたら仮止めを外してパーツをバラバラにして、型紙を微調整していきます。

これは薄い紙と厚みのあるコードバンでは型紙が異なるからです。

実際の制作でも、紙ならかんたんに折り曲げられるパーツも、革を漉いて厚みを調整して曲げやすく加工する事が必要になってきます。

これは「大マチ」と呼ばれるバッグの中身のメインとなるサイドと下部のパーツです。


 

こちらは「前段」というパーツで、立体的にするために周囲全体を漉いています。


 

錠前などのこのあたりに金具を使うと、リアル差が増してきます。

やはりコードバン独特の革の光沢感がいい感じです。

ブラン(下ひも)パーツに二分割し、ベルト金具カバーや指皮(この写真ではまだ未装着)などを付けています。


 

だいぶ形らしくなってきました。


 

背当て部分の白い牛革は、一旦水に浸してやわらかくして内側にクッション材を入れモデラで立体成型しておきます。


 

完成しました。


 

前締めにはコップや名札を提げるナスカンを付けてました。

コバ部分はあえてコバヌールなどで黒く塗って仕上げることをせず、コードバンの革の断面が見えるようにしました。


 

カブセをあげたところの裏側には時間割を書き込めるシートを抜き差し出来るようにしてあります。


 

そうそう、ランドセルの中には「こくご」と「さんすう」の学習帳、それにモノサシが入っています。

国語と算数ではノートの開く方向を変えていたり、物差しはちゃんと木製の断面を斜めに削ってるのがこだわりポイントです。


 

前段のネームも差し替え可能です。


 

裏側の白い立体の背当て、肩ベルトなどが、黒のコードバンに金色金具など、結構お気に入りです。


 

今回はレザークラフトとしては縫う部分より、金具留めや工作部分が多かったですが、楽しかったですね。

 
 ※ レザークラフトをやるなら手縫いセットとレーシングポニーは必需品です。