ハーフウォレットの作り方


 


 
はじめて作ったにしてはまずまずの出来だったと自画自賛中の私用のロングウォレット。

その完成品を見た妻から「自分用にも作って欲しい、でもロングウォレットだと大きいからハーフウォレットがいい」とのリクエストをいただきました。

ヨッシャ!、と言うことで二つ返事で受けてみました。

ちょうどホワイトデーも近いので、そのプレゼントにしちゃいましょう。

今回もまずは完成品からご紹介します。


 

 

安受け合いしたものの、型紙がないのでまずはここから。

ロングウォレットを縦半分にすれば「ハーフウォレット」、、、になる筈もなく、あらたに型紙起こしからはじめます。

 

設計に入る前にクライアント(つまり妻)と入念な打合せで希望をヒアリングします。

 ・縦型か横型か

 ・コインポケットはチャック式、ホック式、かぶせのみ

 ・カードは何枚入るようにするか

 ・札入れの中に仕切りは必要か

 ・コインポケットとカード入れの配置、向きはどうするか

 ・外側のフラップ留めは右付きか左付きか

 ・周囲の仕上げはプレーンか革ひもかがりか

 ・厚手の革でがっしり仕上げるか、薄手の革でスリムにするか

こんな感じで使う人の好みに合ったものが出来るのが手作りの良さですね。

 

今回作った型紙はこれだけです。

あとは実際に作りながら現物合わせで直接革をカットしていきます。


 

【追記】

「型紙のサイズを知りたい」というお問い合わせをいただいたので追記します。

 ※ メールをいただいたのですがメアドが違っていたようで直接返信できませんでした。

この作品については記事に掲載した工作用紙の四枚だけしか型紙をつくっておらず、またあの写真のとおり実際に作る時に現物合わせでサイズを変えています(+5mmとかがソレです)

そのため各パーツは型紙なしの現物合わせでつくりました。

一応、あの写真から分かる範囲では、

・外側のパーツは 長さ30cm×高さ10.5cm
 本体部分は長さ20cmで右側のホックを留める部分は長さ10cm、高さは4.5cm

・内側のパーツは長さは折り曲げる分だけ現物合わせで少し短くして、高さは10cm

・カードポケットの一番下のパーツは、幅は10.2cm、高さは長い方が5.3cm、短い方が4.6cm

・カードポケットの内側二枚は、幅は同じく10.2cmで耳の部分5mmだけだして台形に短く

・コインポケットの本体は長さ不明、13cmくらい?に折り返しの蓋の長さ5cmくらいをプラス、幅は10cm

・コインポケット蓋の裏打ちは、幅10cm、最大高さ4cm

・コインポケットのマチ部分は中央の長さが6.5cm、あとの長さは写真のとおり

以上が【追記】分です。

  すべてのパーツを切り出しました。


 

 ・一番上の革が外側の本体になります

 ・その手前は内側とコインケース、カード入れのベースになります。

 ・左三枚はカード入れ

 ・その右の三角に折ってあるのはコインケースのマチの部分

 ・右のパーツはコインケース(本体とふたが一体化)

 ・一番右端はコインケースのふたの内側で、ホックを隠す役目もします。

一部は組み立てながらサイズを微調整してさらにカットします。

すべてのパーツを実際の場所に置いてみて全体のバランスを検証します。


 

問題なければ、すべての床面にトコノールを塗って平滑にして、コバも後では磨けない部分を丸めて擦っておきます。

 

コインケースは開けやすいように両側にマチを付け、開封はジッパーではなくふた付きホックにします。

底とふたの根元の折り返す部分は、革の床面をヤスリで削って薄くして曲げやすくしておきます。


 

コインケースをすべて組み立ててからだと本体内側のベースに留めにくくなるので、この部分だけ先に手縫いします。


 


 

カード入れも三枚の革を順に縫っていきます。


 

コインケースとカード入れ部分が完成です。


 

上の写真で、外側の本体のパーツには周囲にすでに縁かがり用の平目打ちで穴をあけてあります。

本来は内側の革と重ねてから一緒に平目打ちで開けるのですが、内側本体にパーツを取り付けてあるので厚みのある状態で打つとズレやすいので最初に外側だけ正確に開けておきます。

内側と重ねてから再度二枚一緒にもう一度平目打ちをします。

 

本体外側と内側を合体させます。

周囲3mm幅で接着面を荒らしてサイビノールを塗って接着します。

札入れ部分は内側が外側より短くしてあり、折り曲げられるようにします。

フラップ部分もゆるやかなカーブを描いて90度になるように固定します。

少し大きめのターンクリップに、作品を傷つけないように端材の革をはさんでパーツを仮止めします。

こういう厚手の革の立体的な接着では、接着力の強いサイビノールの600の方が適しています。


 

乾いて完全に接着出来たらコバを磨いておきます。

周囲をダブルステッチでかがり編みをします。


 

 

最後にすべてのパーツの銀面と周囲のステッチの革ひもにピュアホースオイルを擦り込んでオイル分を足しておきます。


 

これですべての工程が終了して完成しました。

 

下の写真はピュアホースオイルを擦り込んで間もない状態なので多少色ムラが残っていますが、すべて内部まで浸透すればムラは消えます。


 

本体下側には別革で飾りを付けようかと思いましたが、全体の大きさもそう大きくないのと縁かがりもしてあるので、あまり付けるとゴチャゴチャしそうなので止めました。


 


 

本体内側です。

コインケースも使いやすそうです。


 

カード入れは三枚ですが、コインケースの裏にも隙間があるのでここにも入れる事が出来ます。


 

 

こうして出来上がったハーフウォレットですが、ホワイトデーには少し早いですが妻にプレゼントしました。

かなり気に入ってくれたようで、作った甲斐があったというものです。

 



   


 
 ※ レザークラフトをやるなら手縫いセットとレーシングポニーは必需品です。